遺影写真の準備時期・年齢

最近では「終活」といって、人生の終わりに向けて、遺品整理や葬儀準備、遺産相続やお墓の用意などを生きている間にされる方が増えています。以前であれば、死の時期を招くという不吉なイメージのあった「終活」ですが、このところその活動は、残りの人生を豊かにし、後悔のない最期を迎えられる前向きなイメージです。遺影写真もその一環として、あらかじめ撮影しておくようになってきました。そんな写真をいつ撮っておけばいいのか、実際に亡くなるどのくらい前のものまで使用可能なのか気になりますよね。

昔の写真は亡くなる前の直近のものを遺影写真として使用することがルールでしたが、最近では必ずそうあるべきという縛りは薄れています。なぜなら、亡くなる前は病気だったり、元気のない表情であったりということが多く、それよりは10年前でも元気だった頃の故人の表情を遺影写真とされる方が多いです。つまり、今は何年前まで使えるかという問いに対して、とくに決まりはないというのが答えです。極端な例でいうと80歳で亡くなっても、50歳の若い頃の写真でも構わないのです。故人が生前にお気に入りの写真を選べたのであれば、それが一番だと思います。ですので、終活で遺影写真を撮られる際も、亡くなる予定の年齢から逆算して撮影時期を決める必要はないといえます。

いつ病気になるか、いつ動けなくなってしまうか、誰にも分かりません。自分自身でも分からないはずです。「終活」をしようと思い立ったときが適している時期なのだと思います。元気で、ご自分らしい姿で、最期のその日の為にお気に入りの一枚を残しておきましょう。